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2008年 07月 09日

漬物用酒粕ってなんだ?…「踏込み粕」のご説明

「かすや」です。祖父の代から酒粕の商売をしています。

昨年・一昨年と野菜が不作だった影響で、漬物用酒粕の売れ行きが悪く困りました。
今年は豊作が予想されており、ほっとしています。

最近、「漬物用酒粕って普通の酒粕とどう違うの?」というお問い合わせをよく受けます。
漬物用酒粕とは、普通の酒粕を熟成させたもので、業界では、「踏込み粕」と呼んでいます。
名前の通り、足で踏んでいることに由来しています。

d0003488_1334344.jpg現在は、きちっと足で踏んでいる会社は
少なくなっています。
踏むのもしんどい(痩せます)。
ですが、掘り出すのがもっと大変なんです。
弊社のエースで2時間で7トン出します。
私は、3時間で出せるかな?
へばってしまいます。
夏場は匂いで酔ってしまいます。
底の方になると空気が薄く、へろへろに。

ちょっと脱線しましたが、
直径2m強、高さ3m弱のタンクに
酒粕を20kgずつ放り込み、足でほぐして
空気を追い出しながら踏んでいくのです。
弊社ではタンク1本、
だいたい6.6トン踏み込ます。
時間は約2時間。
(空気に接触しない方が
酸化等の味の劣化が防げます。)
これを約6か月間、
熟成(放ったらかし)にしておきます。
この間に、酒粕は、
ブドウ糖とアミノ酸が反応(メーラード反応)し、ピンクそして黄金色になっていきます。
味も、新粕と違い、酵素の働きでデンプンがブドウ糖になり、
酵母菌が造りだしたアミノ酸も増え、えもいえぬ味になります。

漬物に適した酒粕とは、大吟醸酒とか吟醸酒の酒粕ではありません。
実は、純米酒・本醸造酒、あるいは普通酒の酒粕の方が適しているのです。

d0003488_1335525.jpg大吟醸酒・吟醸酒の酒粕は、
そのまま食すには美味しいですが、
酒精が強いため軟らかく、
野菜が硬くなってしまうのと、
野菜からでる塩汁で
べちゃべちゃになってしまいます。
この為、漬物・魚漬業者は
大吟醸・吟醸酒粕を敬遠します。
弊社でも全国200の蔵元と
お取引いただいていますが、
これはすべての蔵元の酒粕に当てはまります。

←写真の酒粕は、今年の3月3日に、
酒の本場「灘」の蔵元の
本醸造酒粕を踏んだもので、
7月に掘り出したものです。

今後、家庭菜園で収穫した「きゅうり」を
漬けてみたいと思います。

問い合わせ
ご不明な点、漬物用酒粕ご入用の方は、㈱小林春吉商店まで
E-mail:ataru@sakekasu.com
電話078-851-8081
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by sakekasu-cooking | 2008-07-09 17:30 | 酒粕ぜみ